ここまで拘ったサバ缶ってなかなか無いよ!2009/05/23 23:12

前にも書いたと思うが、手元にサバ缶が手に入ったので、「ここまで拘ったサバ缶」の事を書こうと思う。

実は前職に食品会社の営業兼業務の管理職をしていた。
だからこそこのサバ缶のすごい所が分かるのだが、どの製造業でも、採算が合わない事が特別な事がない限り、絶対しない。
だから原料は「いかに安く仕入れるか」「安定して供給出来るか」「歩留まり良く製造できる物か」そして「安全な原料か」にかかってくる。

1、いかに安く仕入れるか・・・・・
製品価格が決まっていても(工場出荷価格)工場としては、なん円、なん十銭でも原料価格を下げて、加工費を増やしたい。
ましてや缶づめの加工費なんて、たかかしれてる。例えば工場出荷価格100円だとすると、原料費+加工費(人件費や光熱費、管理費等が含まれる)
100円の卸値で今まで50円だった原料費が、45円になったとすると、加工費が55円になる。これが積み重なると、工場としては大きなメリットとなる。

2、安定して供給出来るか
いかに安くても、安定供給が出来なければ、物が切れたりして、ラインストップになりかねない。
一度ラインを組むと、品種変更になった場合、ライン洗浄だったり、配管洗浄だったり、機械の設備変えだったりと大変な作業になる。
ましてや、それが稼働時間内に発生したりすると、その間の人件費等は、製品の価格設定に含まれていない金額となる。
極端にいえば赤字となる。これは、なんとしてもさけなければならない事なのである。
だから、発注していた原料が突然「都合により入りません」なんて原料は避ける。(いくら安くても)

3、安い原料を手に入れたが、その原料には異物、夾雑物が多く検品しなければ使えない・・・
なんて事も多い。安く買えたんだから良いじゃん!なんていうのは、素人考え。
検品して使うって事は検品人員が別途必要となるわけだし、検品が間に合わずラインストップなんて事になったら一大事。
そんな事にならない為に、通常ライン全体を監視している管理者が、その検品作業を手伝ったりして、管理を怠ってしまい、別のトラブルを誘発させてしまう事すらある。
こういう原料は以ての外なのである。

4、そして安全な原料なのか
食品を製造する会社は、数年前から色々不祥事を起こした会社のお陰で、過剰すぎる検品、検査を行っている。
例えばくだもの(畑で採れた生の原料ね)にBSE(牛海綿状脳症)の検査を行っているか?なんて聞いてくる業者さえいる。
原材料に含まれる物の加工助剤に、牛由来で出来ている助剤を使用している場合は確かにあるが、日本の畑で収穫されたくだものに、そんな物が含まれているとは、到底考えられない。(加工されたくだもの缶づめは違うよ)
さらに、トレーサビリティーなる制度があり、いつ、何処で、だれが、生産したのか、追跡出来る様にしなければならない制度がある。
これが結構大変。
コメ粒一個々に名前が書かれている訳じゃないので、かなり大変な作業なのである。

前置き長くなったが、このサバ缶は、八戸前沖で水揚げされたサバだけを使った、それも水揚げされた日にちも書かれてあるサバ缶なのである。
そして、なにより冷凍品ではなく、鮮度を保持したまま工場へ持ち込まれた活きの良いサバだけを使った缶づめなのだ。

その証拠に、味付けはサバと伯方の塩のみ!。
八戸沖の魚場が、港と近い為になせる技なのだ。

八戸沖前サバは、脂の旨さが有名な市場でも高値で取引されているブランド魚。
そのサバを使った缶づめなのだから、もう説明もいらないでしょう。
上に書いた4つの条件に見事当てはまらなく製造した、このサバ缶を作った会社に拍手を送りたい。
因みに小ロット、滅茶苦茶手間のかかる生の魚相手の歩留まりの悪い作業、原料価格が鮮魚同然と製造業としては悪い事だらけ。

にもかかわらずこの世にこの缶づめを送り出した、製造会社と、企画をした販売会社に拍手!!

このサバ缶を抽選で10名様にプレゼント!。(因みに一缶 350円だって)
締切は5月末日。詳しくは、このブログにリンクの貼ってある今田農園のサイトから応募できます。

ちなみに一名様につき3缶のプレゼントで、応募に際し一つだけ条件がある。
それは、試食した感想を簡単で良いから書いてメールで送ってくれる事

生臭いの大っきらいのオレも食べたが、全然生臭くなかった。
オレには異様にサバの模様がリアル過ぎたが、青魚大好き!の人にはたまらない逸品だと思う。

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